038 呼吸停止(2016)

2016年12月末､呼吸がおかしくなった。
息が半分くらいしか吸えなくなった。なんか半分くらい吸ったところで何かが詰まって吸えない感じ。
何度か咳き込んだら元に戻った。何か嫌な感じはしたけどまぁ元に戻ったからいいかと思っていたけど。

2017年1月13日､また息が半分くらいしか吸えなくなった。
咳き込んでも元に戻らない。息苦しさが増していく。
ちょっとヤバイ感じなので救急車で病院へ。
レントゲンや血ガス検査などするけど肺炎でもないし血ガスも悪くないと言うことで家に帰された。
息が半分しか吸えないので相当頑張って息してるのに帰されるとは。
家に戻ったらますます息がしづらくなってきた。
呼吸音がヒューヒューと音がするようになってきた。
往診の先生に診てもらう。もともとたまにヒューヒューと音がする事があった。
それが息が半分しか吸えない上にヒューヒューと音がする｡
喘息症状のような感じなので気管拡張の喘息の薬(吸入)を試すが効果なし。
マジでやばくなってきた。
再度病院に受け入れてもらうよう電話をしてもらった。
症状が重くなってきてるので追い返さないよう念を押してもらった。
そして再び救急車で病院へ。
入院して点滴。息をするのがやっとで飲み食いができなくなっていた。
すげー濃い痰が出るようになってきた。
酸素の値が下がってきた。
母の頑張って息をしないと酸素の値が下がってるよという声が聞こえた。
その後直ぐ気を失った。

母の話によると
その時ナースがそばにいて呼吸が止まりましたとなり
麻酔科の先生が駆けつけ挿管。
呼吸停止から挿管まで数分はかかる。
心臓が止まる前に挿管が間に合ったそうだ。
覚悟してくださいと言われたそうだ。

気がついたら一般病棟からICU。
ちょうどチンチンに尿の管を挿されてるところだった。
まだ意識が戻ったばかりであんまり痛くない。

挿管されたのは二度目なのでだいたいは把握できてたけど改めて母に聞いてみた。
口パクでどうなった?と｡
まさか死にかけていたとは。でも弱って弱って死ぬ時って急に息が詰まって死ぬよりは楽なんだなと変な納得をしていた。

その後直ぐにドクターに挿管の管が少し浅く刺さっていると言った。
半年､挿管していたことがあるからベストポジションはよく知っている。
レントゲンを撮ると確かに浅い。

この時重体なので毎日血ガスしてたんだけど血を採った後ほとんど押さえないから内出血が半端なく大変なことになった。おいおい素人かよ。

挿管され気管の刺激からか挿管前より痰の量が増え肺はぜえぜえいってる。
30分おきの吸引が一週間ほど続きほとんど睡眠もとれない。
睡眠導入剤も試したけど苦しいと睡魔すら凌駕する｡
吸引も左向きだとカテーテルが奥まで入らず､度々右向きにならないといけなくなったけど､右向きは手がしびれるのであまり向きたくない。
でも右向かないと窒息しそう。
一週間ほどたった時ようやく静かな呼吸音が時々するようになり少しずつ眠れるようになった。

呼吸もまだ落ち着いていないけどCT検査。動きたくない。
CT室に着いた時気を失った。エレベーターに乗ったり移動中の揺れとかで気が遠くなり気を失ったようだ。
気がついたらベッドの上。あれ?CTに行ってたはずだったけど??
母にまたどうなった?と聞く｡
移動するだけで気を失うなんてすげー弱ってるな。

後日ドクターから説明があったのだけど､危険な状態で心臓も止まりかけたしあれもこれも難しい状態です。よく考えてみてくださいと｡
こらこら何の選択肢もないんですけど。
もうとんでもない患者を引き受けて半分テンパっているのが伝わってくる。
母に専門の病院に電話して相談してもらう。

入院先のドクターと、専門病院のドクターと話してもらう。
専門病院の見解､在宅の呼吸器歴20年でもう限界に来ているのではないだろうかと言うこと。気管切開だけど人によっては大変危険な手術になる場合があると言うこと。
そういう話しで俺にどうするかと入院先のドクターが聞く。
やっとまともな話になった。
しかし気管切開はかなり抵抗がある。気管切開してる友達を見ているけど声が出ないのは精神的に辛そうだ。
できることなら元に戻りたい。
様子を見て管を抜いて呼吸器に戻ることはできないか聞いてみた。
挿管の管は約二週間で入れ替えだが入れ替えも首の変形で難しく時間はかけられない。
呼吸器に戻れるかためして無理ならまた挿管というのはかなり危険な試しになる。
ということで二日ほど考えたがもう気管切開しかない。
気管切開することにした。

気管切開に向けてCT検査。幸い血管と気管はくっついておらず普通の気管切開手術ができそうだとのこと。くっついてるととても危険。

ICUにいた時ノートパソコンのウェブカメラに切り替えたら映った。

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