011 災難(1982)

1982年(昭和57年)13才。
この年は病棟の改築。前の年くらいには病棟の向かいにディケア棟ができた。
ディケア棟とはリハビリ室や患者の趣味の作業所、催しを行うホールなどがある棟。
病棟の改築をする間、そのディケア棟に1病棟患者は借り住まい。
男子患者30名ほどはホールにベッドを並べる。
女子患者8名ほどは別室。
そこでの生活のある日、俺と友達の二人がインフルエンザにかかった。
土曜日だったので外泊のため朝、母が迎えに来たのだけど高熱で別室に移されていた。たぶんこの日は2月6日。みんなホールに固まっていたので一気にインフルエンザは広まった。
2月8日ホテルニュージャパン火災。2月9日日本航空350便墜落事故。
点滴を受けながらニュースを見た。高熱できつかったが立て続けて大事故が起こり驚いたのを覚えている。
このインフルエンザにかからなかったのは病棟で二人だけだった。
死人が出なかったのは不幸中の幸いだった。

この時初めて友達が図書室から借りてきてくれた小説を点滴をしながら読んだ。
小説以外とおもしろいなと思った。
「地底世界ペルシダー」
ドリルの付いた車で地底へと掘り進むと地底世界にたどり着き、そこには人間以外の知的生命体がいて・・・という話。
「タイタンの妖怪」
宇宙には人に寄生して人を操る生き物がいるという話。

学校では本は読んだ方がいいという話しは何度も聞いたけどどれだけおもしろいものがたくさんあるのかという話はあまり聞かない。
面白い本の5分だけの読み聞かせとかされたら続きを読みたいとなるかもしれない。
本というヤツは面白いものに出会わないと探究心がわかないような気がする。

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